公認会計士による法定監査

私立学校振興助成法第14条3項で、公認会計士又は監査法人の監査が必要になる場合について規定しています。

監査を必要とする要件を定めた私立学校振興助成法第14条

法律の条文は以下のようになっています。

  • 第1項「第四条第一項又は第九条に規定する補助金の交付を受ける学校法人は、文部科学大臣の定める基準に従い、会計処理を行い、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類を作成しなければならない。」

  • 第2項「前項に規定する学校法人は、同項の書類のほか、収支予算書を所轄庁に届け出なければならない。」

  • 第3項「前項の場合においては、第一項の書類については、所轄庁の指定する事項に関する公認会計士又は監査法人の監査報告書を添付しなければならない。ただし、補助金の額が寡少であって、所轄庁の許可を受けたときは、この限りでない。」


と書かれています。

具体的な要件について

第1項及び第2項を要約すると、国等から経常的経費について補助金の交付を受ける学校法人は、学校法人会計基準に従い貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類を作成する必要があり、それらの財務計算書類は所轄庁に提出しなければならないと規定されています。

第3項では、作成した財務計算書類は、公認会計士又は監査法人の監査報告書を添付する必要がある。ただし、補助金の額が寡少であり且つ所轄庁の許可を受けたときは添付を省略できると規定されています。

補助金の額が寡少とは具体的には1,000万円未満であることを意味します。(昭和51年4月8日付け文管振第153号文部事務次官通達「私立学校振興助成法等の施行について」第3の2)。

国等から経常的経費について補助金を受けていて、その金額が1,000万円以上である場合には、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する作成し、公認会計士又は監査法人の会計監査を受ける必要があるということになります。

補助金額が1,000万未満の場合は?

なお、補助金額が1,000万円未満であっても、公認会計士又は監査法人の監査の免除について所轄庁の許可を受けてない場合には、公認会計士又は監査法人の監査を受ける必要があります。

また、幼稚園法人について、子ども・子育て支援制度の開始により施設型給付へ移行した場合でも、私学助成の特別補助があれば、公認会計士又は監査法人の私立学校振興助成法の法定監査が必要になります。

施設型給付へ移行し特別補助が全くない場合に公認会計士又は監査法人の監査を受けると、法定監査ではなく任意の監査になります。
施設型給付へ移行した幼稚園が公認会計士の監査を受けると、法定監査、任意監査にかかわらず外部監査費加算が交付されます。

当事務所に依頼するメリット

上記では要件についてお話しましたが、当事務所は監査について解りやすくご説明しておりますので、まずは気軽にお問い合わせください。
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